“室内に循環扇を取付けて風をおこし、作物の生育との関係について検討した藤本ら(1971)の研究がある。トマトの栽培ハウスにおいて、昼夜送風区と無風区とにし、送風区は50〜70cm/secで循環させた。その結果は、どの果房においても昼夜送風区の方が収穫個数が増え、全果房で約24%の増収があり、さらに乾物生産量をおいては実に107%、すなわち約2倍の増収があった。この送風を行ったことにより、夜間の結露が少なくなり、条腐れ病の発生が少なくなったことも増収の一因ではある。したがって夜間だけの送風の効果もある。しかしこの場合の増収の主要因は、送風により群落内の二酸化炭素濃度を高めるとともに、葉面境界層が薄くなったことである。”
— 矢吹萬壽『風と光合成』p.86